高木泰三行政書士事務所


著作物とは


 著作物とは、「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義されています〈著作権法第2条第1項第1号〉。

 「文芸、学術、美術又は音楽の範囲」は、この4つジャンルのいずれに属するか、ということは特に問題にはなりません。

 また、「思想又は感情」というのも、哲学的な思想などのように、特に何か高尚なものではなく、思ったことや感じたこと、考えたことといった、普通の内面的・精神的な営みであると考えてよいでしょう。
 従って、思想又は感情を表したものではないものは著作物とはならず、例えば単なる事実を並べただけのようなもの(その一例として、飲食店のメニュー)は、著作物とはなりません。

 著作物の要件として特に重要な点は、「創作的」であるということと、「表現したもの」であるということです。

 「創作的」である、ということ、つまり「創作性」については、著作物であるか否かの争いで最も争点になるところです。
 「創作性」とは、著作物の中に著作者の個性が何らかの形で表れていればよい、とされています。
 単純には誰かの真似であるとか、模倣では創作性はないということになります。

 「表現したもの」というのは、たとえば頭の中にあるアイデア、あるいは表現されたものであっても、そこに含まれるアイデアは、著作権法では保護されない、ということです。

 ただ、「著作物」の複製なのか、「アイデア」を利用したものなのか、区別が難しいものがあるのも事実です。

 アイデアを保護するのは特許です、と説明されますが、特許を受けるには「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」〈特許法第2条第1項〉である発明でなければなりませんし、またその発明は「産業上利用することができる発明」〈特許法第29条第1項〉でなければなりません。
 また、新規性〈特許法第29条第1項〉や、進歩性〈同条第2項〉も要件とされています。



著作物の例示(著作物の種類) 〈著作権法第10条第1項、11条、12条、12条の2〉
言語の著作物 論文、小説、脚本、詩歌、俳句、講演など
音楽の著作物 楽曲及び楽曲伴う歌詞
舞踊、無言劇の著作物 日本舞踊、バレエ、ダンス等の舞踊やパントマイムの振り付け
美術の著作物 絵画、版画、彫刻、漫画、書、舞台装置など(美術工芸品も含む)
建築の著作物 芸術的な建造物(設計図は図形の著作物)
地図、図形の著作物 地図と、学術的な図面、図表、模型など
映画の著作物 劇場用映画、テレビ映画、ビデオソフトなど
写真の著作物 写真、グラビアなど
プログラムの著作物 コンピュータ・プログラム

二次的著作物 上の表の著作物を翻訳、編曲、変形、翻案(映画化など)して作成したもの
編集著作物 百科事典、辞書、新聞、雑誌、詩集などの編集物
データベースの著作物 データベース



権利の目的とならない著作物 〈著作権法第13条〉

1.憲法その他の法令(地方公共団の条例、規則も含む)
2.国や地方公共団体又は独立行政法人の告示、訓令、通達など
3.裁判所の判決、決定、命令など
4.1〜3の翻訳物や編集物で、国、地方公共団体又は独立行政法人が作成するもの



著作権の一覧





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