高木泰三行政書士事務所


遺産分割協議と遺産分割協議書


遺産分割協議と遺産分割協議書
 亡くなった方(被相続人)が遺言書を残していない場合、相続の手続き(相続財産の分割)をするには、 すべての相続人よる遺産分割協議が必要になります。

 この分割協議でまとまった内容を、遺産分割協議書という書面にして、相続人全員が実印(印鑑登録した印鑑)で押印します。

 遺産分割協議、といっても、必ずしも相続人全員が顔をそろえて話し合いをしなければならない、ということではありません。

 最終的には、相続人全員で合意すればいいわけで、郵便や電話でやりとりをする、ということが実際には多いのではないでしょうか。


遺産分割協議書に関する注意点
 遺産分割協議書は、上記のとおり、遺産分割協議の内容を書面にしたものです。

 しかし、実際には遺産分割協議書と同じ効力をもつ書類があります。

 その一つが、「相続分なきことの証明書」などという書類で、特に相続財産の中に不動産が含まれていて、 相続による名義変更登記が必要な場合に、相続人の一人(その不動産の名義を自分の名義にしたい相続人)から他の相続人に送られてくることがある書類です。

 一部の専門家がよく利用する書類です。

 この書類に、実印を押印して、印鑑証明を付けて送り返すと、その書類を添付書類として名義変更の登記ができてしまいますから、遺産分割協議書と同じような効力があるのです。

 「相続分なきことの証明書」に押印を求められた場合には、注意が必要です。


遺産分割協議の準備・相続人の確定
 遺産分割協議をする場合、まず、相続人を確認する必要があります。

 誰が相続人であるかということは、被相続人が生まれた時からの戸籍を取り寄せて、確認していくことになります。

 戸籍を調べていくと、以外(?)な人が相続人になっている場合があります。

 注意が必要なのは、「養子」(特別養子を除く。)と、「代襲相続」、そして「前婚の子ども」です。

 また、胎児も相続人とみなされます。

 相続人の中に、音信不通の人や、生死も分からない、というケースが時々あります。このような場合、その人を無視して分割協議ができるか、といえば、そうはいきません。
 このような場合には、家庭裁判所に対して、不在者財産管理人選任の申立てをする必要があります。

 遺産分割協議が成立してから、新たな相続人が見つかった、ということにならないよう、しっかりと確認してください。


遺産分割協議の準備・相続財産の確定
 遺産分割協議をするには、遺産(相続財産)を確定する必要があります。

 現金・預貯金、不動産をはじめ株式やゴルフ会員権、知的財産権なども相続財産になります。

 注意が必要なのは、債務(借金)や、保証債務(保証人の地位)も相続の対象になることです。

 やっとのことで遺産分割協議が成立した後に、新たな財産が見つかって、分割協議を初めからやり直した、という話も聞きます。

 遺産分割協議書に「本分割協議書に記載のない財産が見つかった場合、当該財産は○○が取得する。」という条項を入れておくことが普通ですが、 新たに見つかった財産が非常に高額の場合、この条項で解決できない可能性もあります。


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